7月のPICK UPは、阪急桂駅すぐ近くにある、アンティーク着物ショップCOROMOのご主人、宮川昌也さんの魅力に迫ってみました!
現在のお店を始めるまではアメリカで船大工をされていた宮川さん。ジャズの流れる呉服屋さんの中で、着物の魅力、日本文化の魅力を語っていただきました!
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店内には単・袷・浴衣などさまざまな色彩の着物が沢山!
夏に向けて朝顔柄の浴衣がディスプレイされていました。 | アンティーク・キモノ・ショップCOROMOさんのコンセプトは?
出来るだけカジュアルな感覚で着物を着る。親しみやすい、気軽に楽しんでもらえる敷居の低い呉服屋がコンセプトです。
伝統的な着物に限って考えていると、売れへんかったり、需要が極端に少なくなるからね。
昔から、昌也さんご自身はよく着物を着られていたのですか?
いや、ほとんど着てなかったね。
桂六地蔵さんの地蔵盆でお太鼓とかお囃子をずっとやってたから、浴衣には親しみがあったけど。
家業が呉服屋やってことで着物を見る目は肥えてたのかも知れへんけど、実際着物を着るとか、人に着せるとか始めたのはこの店を始めてからかな。
海外に居た事で、日本に対する思いは変わりましたか?
海外から日本を見たときに、「あ、やっぱり俺日本人やな」って思ったんです。
実際に、アメリカで船大工をしているとき、友達から「お前の家業は何をしているんだ?」って聞かれた。「呉服屋してる」と答えたら、「じゃあなんで君は着物を着ないんだ?」って言われたんです。
その時、日本の物ってやっぱりいいなって。隣の芝は青く見えるじゃないけど(笑)
凄く身近に日本を代表するものが有ったんじゃないかってね。
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着物に関してはまったく知識のない取材陣…。
昌也さんは着物の種類・柄について一つ一つ丁寧に教えてくださいました。
トレードマークのめがねの奥に隠された瞳は、真剣そのもの。 |
最近リサイクル着物ショップが増えていますが、COROMOさんはどこが違うのでしょう?
普通のリサイクル着物ショップさんは、「着物好きやから私も着物売りたい」ってお店を始めはる人が多いから、
着物のノウハウ・着物に関するバックグラウンドがないことがある。
でもCOROMOの場合、僕自身にバックグラウンドはあんまりないけど(苦笑)今年で100年を迎える宮川呉服店の歴史がある。それから両親であったり祖母であったり、周りから僕を押してくれる人のバックアップがある。
バックグラウンドじゃなくて、バックアップがあるのが強みなんです。
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COROMOさんの外観は一見するとカフェのよう。
お店の外には、
昌也さん手作りのソファーが置いてありました。 |
でも、着物を合わせるのには難しい決まりごとが多そうなのですが…?
「どんなコーディネートがいいんですか?」って聞かれることもあるけど、自分がいいと思ったらそれがパーフェクトなんです。ファッション関係に携わってる人とかは斬新な合わせ方しはるしね。
先代におかしいって言われることもあるけど、時代は流れているんやし。気に入った物が正解、それが君の個性だよって考えてるんです。
お店をされていて、一番楽しい時はどんな時ですか?
興味はあるけど、まったく着物の事がわからないお客さんにコーディネートを頼まれたとき…まったくわからへんって時はやっぱり困るけど(苦笑)、これで決めたら「俺、凄いな」って思いますね。
その人の表情が一番良く見える色っていうのがやっぱりあるわけですよ。全然わからないって人の表情が一番活きてくるコーディネートがきまって、笑顔が二倍になった時、「やったね…」って思いますね(笑)
そのようなお客さんにはどうやってコーディネートをするのですか?
恋愛感情抱いてるんかなって疑われるくらい、じーっと顔を見るんです。その人のかもし出す雰囲気を見て、会話してコーディネートします。一応好きな柄、色と、嫌いな色、普段着ない色も聞く。
嫌いな色も聞くんですか?
全然違う色にチャレンジできるっていうのも着物の魅力やからね。
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本日が初取材の取材班。軽快なトークで取材班の緊張をほぐしてくださいました。
昌也さんに着付けていただき、記念撮影! |
着物は初めて…という方に、昌也さん流の着物の楽しみ方を教えてください!
日進月歩というか、着物が自分に馴染んでくる、技術的な事だったら、ちょっとずつうまく着物が着れるようになる過程を楽しんで欲しい。
コーディネートもそう。ちょっとずつの変化でいいと思うんです。 着物を一着、一気にドン!とコーディネートを買うよりも、最初は何か一つ着物を揃えて、「この着物に合う帯ちょうだい」ってね。「この帯可愛いからちょうだい」って買うと着物にあわへん時もあるからね。
堅苦しく考えるんじゃなくて、着物を着ることによって、外見だけじゃなく、「着ているという自分」に優越感を持って街をふらふらっとしてもらった方が気持ち的にもリフレッシュできるんじゃないかな? 今の若い人から見たら、着物ってまだまだ未知数な可能性が多い。伝統的なものを壊せるだけのパワーを持っていると思うんです。だからどんどん壊していって欲しいですね。
「着物を着ていただけますか」との突然のお願いにも快く応じて下さった昌也さん、ありがとうございました!着物に限らず日本の良さを改めて感じることができました。次は取材班も着物を着て伺えたら…と思っています!
(西京.comサポートチーム 亀井)
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